394 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/11/03(木) 22:23:57.02
つづきます
相手がライトを点けてテント設営してる間、俺はテントで休憩することにした。
テントで珈琲飲んで休憩することにして小1時間ほど寝袋に入って仮眠、起きて外にでると身を刺すような寒さで急いで上着を重ね着する。
撮影再開するけど寒いので短時間でカメラ撤収。こうして3日めが終了した。
4日め、昼頃に目覚めて飯を食いシカ撮影の準備をする、起きた時間が遅いので向こうについてもそんなに撮影時間とれないけど行く
テントから出ると昨日、到着した人もタイミングよくテントから出てきた。
俺「こんにちは」軽く会釈
相手もこっち見てる、近づいてくる。俺この時点でなんとなく予感した。
嫁「俺さんですよね?? ○○です。」 やっぱりそうだった。
この時は前回のように怖いとか猜疑心とかなくて古い友人に会うとか懐かしい気持ちの方が大きかったと思う
俺「あ~○○さん、お久しぶりです。カメラ続けてたんですね」前よりも普通に会話できる
嫁「もちろん続けてましたよ!今年もここに来るって決めてカメラ続けてました」
なんとなく俺と似てるなぁ~と二人共この場所が好きなのは共通してると思った。
嫁「俺さんいつからここに来てたんですが?」
俺「今回は4泊5日で今日が最終日ですね、明日帰ります。」
嫁「そうなんですか~私は2泊3日だから今日は一緒ですね。」
俺「そうですね、あれから色々撮影行ったんですか?」
嫁「はい!○○とか○○とか××にも行ってきましたよ」
嫁の口からでる地名は有名な撮影スポットばかりでこの1年間で如何に嫁がカメラにはまってるかを証明していた。
395 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/11/03(木) 22:38:29.70
同僚の姪と新入社員は蛇足なんじゃないか?
396 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/11/03(木) 22:40:14.56
つづきます。
嫁「俺さん毎年、撮影に来るって言ってたので今回もいるかな?とちょっと期待してました」
嫁「冬の撮影だと時期限られてくるから同じ場所なら会えるかもしれないですよねw」
嫁はすっかりカメラ女子になってました、天候読んで行動するとか大したもんだ。
嫁「そういえば覚えてますか?」
俺「???」
嫁「縁があれば会えるって去年いいましたよね。」
俺「あ~はいはい、言いましたね。」
嫁「縁がありましたね」ニカッと笑った。
嫁「俺さん4泊もして日中はどうしてるんですか?テントで寝て過ごしてるの?」
俺「いや、この奥でシカ撮影に行ったりして今回も日中はずっとシカ撮影に行ってます。」
嫁がくいつく 「シカですか!この奥にはシカ撮影できる場所あるんですか!」
嫁のアグレッシブさも昨年から成長してるようでした、カメラ始めると大胆になる人おおい気がするけどどうだろう?
俺「ええ、この先1時間くらい歩きますけどシカ撮影できる場所あるんですよ、今日もこれから行きます」
嫁「私もいいですか!すぐ準備しますから!すぐなんでちょっとだけ待っててください。」
俺「え!いや構わないけど大丈夫?」 嫁「大丈夫です、迷惑かけませんから」
俺「あ、じゃあ待ちますから準備どうぞ」
嫁「了解です、すぐ準備しますから」
嫁の準備は早かった、ものの数分でリュックに機材詰め込んで準備してきた。
俺は念のため非常食と水追加してリュックに詰め込んだ。
俺「じゃあ行きますか?」
嫁「はい!シカですよ~シカ撮影ですよ~」テンション高い!
397 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/11/03(木) 23:03:50.71
つづきます
嫁と共にシカの出る川原まで1時間ほど歩いて行く、天気も良いので気分もよい。
嫁は動物関係の撮影はやったことがなく思いがけずシカ撮影できてラッキーだと喜んでいる、この1年で色んな所に撮影行ったけどカメラは面白いし難しい、でもそれが楽しいと言ってた。
男女とわずカメラはじめると同じなんだなぁと聞いていた。
嫁はよくしゃべった、今回の準備で追加した装備の話、毎回撮影に出るたびに父親を宥める必要があるとか、母親は私がカメラはじめて行動的になったから応援してくれるとか、嫁にとってはカメラはじめたのは良い事だったらしい。
嫁は俺のことは詳しくは聞いてこない。あえて聞かないようにしてるのかもしれないけど。
なんとなく俺が会話下手なの察しているんだと思う。
嫁「そういえば俺さん最近は作品投稿してないですよね?」
俺「うん、昨年は忙しくて撮影だけで編集とか手付かずなんだよね」
嫁「そうそう、編集といえば」というように嫁の会話は途切れることなく続く
1時間の徒歩があっという間に終了し撮影場所へ到着
嫁には川原に近づかないこと、物音や声は出来るだけ立てないようすること
シカが現れない場合もあるから過度に期待しないように伝えておいた
今回は嫁が初の動物撮影なのでここ数日俺が撮影につかっている場所を嫁に譲った、撮りやすい場所
俺は嫁から少し離れて撮影場所にカメラ設置
嫁から設定数値参考にしたいと質問されたので教えてあとは各自それぞれの場所でシカでるまで待機した。
待つこと30分くらいだろうか?昨日撮影したシカの親子が出てきた。
嫁には事前に撮影対象でシカ親子でるから撮れるかもと伝えておいたけど嫁はすばやくカメラに近寄って撮影開始
俺も嫁が撮影開始したのを確認してから撮影開始。
時間にして10分もないけどシカ親子の撮影に成功。
その後はシカ1頭撮影してタイムリミット、嫁に撤収伝えてテント場所へもどることにした。
撮影成功した嫁は行きと同じくテンションが高く喜んでいた。そんな嫁みてシカ出てきてよかったなぁと俺も喜んだ
402 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/11/03(木) 23:29:15.25
つづきです。
テントに戻って解散して各自テントに入る、いつもこの後は仮眠して飯食ってから撮影する。
嫁も同じようでテントで休んでから夜撮影すると言ってた。
嫁からの提案で仮眠後の晩飯を一緒に食べようと誘われた。
俺「晩飯っていってもインスタントものばかりだけど・・」
嫁「私もですけどせっかくだし一緒に食べるほうが楽しいですよ~」 いえ、逆に緊張します。。。
それでも断る理由もないのでOKして仮眠とることにした。
小1時間ほど寝てテントから出るけど嫁はまだ外にはいないのでまたテントに入った。
それから暫くして嫁がテントに近づいてきて「俺さん起きてますか?」と言ってきたので「起きてます」と返答
テントから出るとテント前で嫁がニコニコしながら食糧とストーブもって立っていた。
ホントに最初の頃の嫁は誰だったんだ?と思うほど嫁は違ってみえる。
少し風が強くなってきたので調理の火力調整が難しくなりそう、各自がテントで自分の食事とればいいんだけど嫁がそれはイヤだと言う。
ちょっと手間だけど雪洞ほって中で食べる?と嫁に聞くとやはりニカッと笑ってそうしようと快諾
イザという時のために装備は万端なので折りたたみスコップでテントの横に1メートル程度の竪穴を掘ってそこで座る場所も作って二人で雪洞に入り込む
頭には風あたるけど体には風あたらないので調理しやすい。
嫁もインスタント類で俺は棒ラーメンと乾燥野菜。ジェットボイルで湯を沸かすと嫁が「お~お湯出来るので早い」と驚いてた。
ちょっと量がたりないのでもう1品追加することにした。
俺「もう1品食べるけど食べますか?」
嫁「あ~いいですね~何たべますか?」
乾燥野菜がまだ残っているので非常食のスパム刻んで野菜炒めにすること決定
俺作るからとスパム出して乾燥野菜と一緒に炒める、嫁はジェットボイルでお湯わかしてインスタントの卵スープ準備してスパムの野菜炒めと卵スープの2品を二人で食べた。
406 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/11/03(木) 23:48:59.19
つづきます。
食事も終えて片付けた後は撮影開始、残念なのが風が強くなっているので雲の流れも早く星撮影にはちょっと厳しい状況。翌朝まで時間はあるのでテントで休憩とりつつ撮影することにした。
嫁は休憩せず外で撮影するらしい、こちらと適度な距離感保ってくれるので自分のペースで撮影できる。
休憩してテントから出ると嫁はまだ撮影中、俺の姿確認するとこちらに近づいてきた
嫁「駄目ですね~雲の流れが早くて星隠れちゃいます・・」
俺「やっぱりそうなんだ、昨日までは天候良かったんだけどね。」
嫁「せっかく撮影に来たのになぁ・・・」と残念そう
俺「まぁ、こういう日もあるよ。テントで少し休憩して時間経ってから再開してみれば?」
嫁「そうですね。。そうしようかな体も冷えたし」
そして嫁は自分のテントに戻っていった。
俺は星撮影は充分満喫したので別の撮影することにした、小型のLEDライトを幾つか持参したので嫁が休憩している間にライトをテントにむけて暗闇にテントが浮かび上がるようなイメージの撮影を始めた。
これなら天候に左右されないし雲がかかって暗くなるほうがよりテントが照明で浮かび上がる。
色んな位置から撮影してると嫁がテントから出てきた。
嫁「俺さん何してるんですか?え~なにそれ」
嫁「テントに照明あてて撮影してるんですか?」
俺「そう、うまく行くか分からないけどアウトドアメーカーのカタログにこんな感じのあるからイメージはそれ」
嫁「すごい。。。やっぱり俺さん凄いですね。」 俺「いやそんなことないから」
嫁が遠巻きに眺めてるのが気になるので嫁に「嫁さんもやってみる?」と促した。
嫁「いいんですか!やってみたいです」とテントにカメラ撮りにいって戻ってきた。
今度は設定とか教えずに嫁の好きなように撮影してみてと伝えて暫し嫁の撮影を眺めることにした。
嫁はカメラもって移動繰り返しながらいくつか撮影しては首かしげてる
俺「どうしたの?うまく撮れない。」 嫁「う~ん上手くいかないですね~見てもらえますか?」
417 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/11/04(金) 00:15:32.69
つづきます。
嫁の撮影した画像を嫁のカメラで確認するけど見づらい・・・すると嫁がSDカードをipadに取り込めば見れますかね?と言った、リサイズすれば見れるかもしれない。
そう伝えると嫁はカメラとipadを持参して俺のテントに来た。
嫁がipadにデータ読み込ませてる間、俺は珈琲のむ準備してた。
なんとなく緊張する決して広いとは言えないテントで嫁と二人かぁ。。。
嫁「読み込みできました!これです」とipadを俺に渡す
ipad で見た限りでは嫁は露出やシャッタースピードなどまだ手探り状態のようで普段はプログラムモードで撮影してるんだろうなと推測した。
そこで俺ならこう撮るという感じで教えて嫁も分からないこと質問する、俺答えるという感じでテントで過ごした。
なんというか嫁といるのが居心地よいと感じる自分がいた。
最初の嫁ではなく今の嫁に対してだけど趣味が同じで好きな被写体も一緒だと異性でも意気投合するんだなと認識できた。
嫁のリアクションも素直で教え甲斐があるのも理由のひとつだと思う。
風はドンドン強くなるので今日はもう撮影無理かもしれないなぁと考えてると嫁が話だした。
420 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/11/04(金) 00:35:43.65
続きます。
嫁「あの・・俺さんにはホントに感謝してます。あの時助けてもらったのに失礼な態度でホントにすみませんでした。」
嫁「あの頃は就職活動も上手く行かなくて好きでもない人と付き合ってワガママな事言って嫌な人間でした。」
嫁「元カレも私のワガママに付き合わせてホント迷惑かけたと思います。。父にも殴られたし」
嫁「俺さんは助けくれたのに失礼な態度とって私がちゃんとしないから父が誤解して俺さんに怪我させて」
嫁「俺さんが帰った翌日に母に助けて頂いたことちゃんと説明したら怒られました。」
嫁「いますぐ俺さんに謝らなといけないから電話番号おしえなさいって」
嫁「連絡手段なにもないって言ったらアンタそんな常識ない子だったの!って更に怒られて」
俺「・・・・無言」
俺「いや、その事は本当にもういいよ。2年前の話だよw」
そうなんだよ。遭難した嫁を見つけたとき俺は30歳、嫁は21歳、今は俺32歳、嫁23歳になってた。
その間で会ったのはたったの3日間、互いに連絡先の交換もしてないけど今こうして一緒に出会った場所にいる
すごい不思議で凄い縁だと思った。
俺・嫁「なんか不思議な縁だね~ですね」会話がダブった
二人して笑いあった。こういう風に女性と笑い合うのは久しぶりで嫁の笑い顔はいいなぁと思った。
しばらく笑ったあと嫁がいう
嫁「父が・・ああいう人ですけど本当は涙もろくて情の厚い人なんです。」
嫁「誤解して殴ったこと反省してるんですが意地っ張りで私と母が謝罪しろって言っても全然駄目で」
嫁「俺さんにお詫び送ったときに封筒にお金入れたのも父なんです。」
俺「もういいよ、ホントに終わったことだし。殴られた怪我も大事に至らなかったし気にしないで」
といいつつも金包むより手紙一通でも謝罪するほうがいいのにとも思った。
422 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/11/04(金) 00:49:57.94
つづきます。
なんとなく嫁の親父は情が厚くて単細胞なんだと思えば今までの嫌な気分も無くなって行く気がした。
俺「親父さんには気にしてないですって伝えておいて」
嫁「あ!もし気にしてるとか伝えれば器の小さい男だな、とか悪態つくと思います・・・・」
やはり嫁親父とは分かり合えないと確信した。
外の天気はますます荒れて風がドンドン強くなる、テントを風が叩いて結構テントが左右に揺れる。
そろそろお開きにするかという時間になったので嫁にそろそろ休みますか?と伝えた
嫁「え!ここですか?」
俺「違う違う、君も自分のテントで休みなさいという事」どんだけ飛躍するんだよと俺狼狽
嫁「そうですよねw」
俺「当たり前ですよ」
そして嫁も自分のテントに戻っていった。嫁との会話でなんとなくホッコリした気持ちで寝袋に入った。
どのくらい寝ただろうか?外で嫁が俺に呼びかけている。風が更に強くなったようでテントが揺れていた。
俺「はい、どうしたの?」
嫁「俺さ~ん、どうしよう・・・」ちょっと焦ってる感じ?
寝袋から出てテントの外に出ると強風だった。嫁が立っていた。
俺「どうしたの?」
嫁「テントが。。。私のテント」と嫁が指差す方向を見ると嫁のテントのフライシートがない!
嫁「風で持って行かれました・・・」 ???? だってペグで固定してたんじゃないの?と確認すると
嫁「はい、付属のペグで雪に打ち込みました」という
ああ~なるほど、付属ペグ雪に打っても固定力弱いの初心者の人だか分からないわな。納得
とりあえずこの状態では嫁のテント使い物にならないのは分かった。さてどうしようか・・・・相変わらず風強い
426 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/11/04(金) 01:19:18.80
つづきます。
フライテントが吹っ飛んで嫁のテント本体だけではこの風では心もとないのは確実
夜明けまでまだ時間あるし今日は駐車場まで歩いて帰る、場合によっては強風の中あるく必要があるから睡眠とって体力回復させておく必要がある。
そうなると解決方法はひとつしかないんだけど、、口に出すのに勇気がいるというか誤解されないかな?
俺「あのテントじゃ寝れないよね?」 嫁「はい、風が入るし寒くて無理です。」
俺「だよね~、非常時だから俺のテントで寝ますか?」
嫁「え!」嫁固まる そりゃあそうだよね。。。
嫁「俺さんは何処で寝るんですか?」う~んどうしよう。。と考えつつ解決策を2つ提示した
俺「さっき食事で掘った雪洞に寝袋もっていって寝るよ幸い風は避けられるし俺の寝袋温かいから」
俺「雪洞にはいって上から嫁さんのテント被せれば風よけにもなるし」
嫁「駄目です!それなら私がそうしますよ。」いやいや嫁じゃ無理だから・・・
俺「無理だよ、明日帰るのに少しでも寝ないと、体力は俺のほうがあるから俺雪洞の中で寝るよ」
嫁「駄目ですって」 俺「しかし。。。」
嫁「せまいけど俺さんのテントで一緒でいいじゃないですか!」 それは嫌だー!!俺が寝れなくなる。
押し問答の末、俺のテントで一緒に寝ることになりました。
嫁結構親父さんの影響強いようでした。もちろん別々の寝袋だけどね。
俺のテントに自分の荷物、嫁の荷物まで入れると狭すぎるので荷物は雪洞にいれて雪よけに嫁のテントを被せて置くことにする。
とりあえず嫁を先にテントにいれて荷物の移動と嫁テントを雪洞にかぶせる作業する。
作業おわってテントに入ると嫁が「お疲れ様でした、ホントごめんなさい」と言ってきた。「大丈夫だよ」と伝えて自分の寝袋に潜り込む
嫁も寝袋に潜り込んで互いにテント側を向いて寝る。風が強く緊張してなかなか寝つけない。
明日は天候回復したら嫁のフライシート探さないとなぁと考えていた。
428 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/11/04(金) 05:38:06.89
つづきです。
嫁とひとつのテントで過ごすという状況に最初は緊張していたが嫁も俺も日中はシカ撮影、夜も撮影と動いていたおかげか睡魔が来て何事もなく二人共就寝、翌朝を迎えた。
早朝まだ寝てる嫁を起こさないようにそっとテントから外に出る風はあるけど昨夜より静かなのでこれなら帰宅時は問題ないと一安心した。
嫁が寝てる間に昨夜飛んでいったフライシート回収にと嫁がテント張っていた場所から更に奥の林に入って捜索
風で飛ばされてもたぶん林のどこかで引っかかってるだろうと予測したけどビンゴだった
10分程度の捜索でフライシート回収してテントに戻る。
嫁はまだ寝てるようなので雪洞に入り自分の荷物から携帯食とジェットボイル取り出して軽くつまみ珈琲のむ
時折風が強くなるのでフライシートと嫁テントを雪洞にいれてからテントにそっと戻る、嫁熟睡中で気付かず
俺も自分の寝袋に入り込み二度寝する。しばらくして嫁に起こされる。
嫁「俺さんいつまで寝てるんですか?そろそろ起きて下さい。」
俺「はい」二度寝のほうが寝起き眠いのは俺だけではないはず。
嫁「まず昨日飛ばされたフライシート探さないと駄目ですよね、見つかるかな?」
俺「見つけて雪洞にいれてあるよ」
嫁「え!」
俺「朝早くに目が冷めたから嫁さん寝てる間に散歩がてら見つけて回収してきた」
嫁、テントからでて雪洞を確認 嫁「ホントだ!俺さんありがとうございます。」
俺まだ寝ぼけ中でのっそりとテントから外へ出る
嫁「俺さん、私のテント探すのに早起きして探してくれたんですか?」
俺「いや、たまたま早起きしてついでだから」
嫁じっと俺見てる、その時の俺は4泊5日風呂なし髭剃りせず、帽子の下は寝癖で爆発、脂ぎった髪の毛だった。
街中でこの容貌だったら不潔と言われると自分でも思う。
嫁「俺さんはいつも私が困ってると助けてくれます」 その言葉はこの姿の俺は言われるのが恥ずかしかった。
429 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/11/04(金) 05:59:56.60
つづきます
俺「ホントたまたまだから気にしないで直ぐに見つかったしね」
嫁「はい、でもありがとうございます。」
それよりも腹減ったので食事たべようと嫁に言うと嫁が作ると言う。
それではお願いしますと伝え俺は顔吹きシートで顔を拭きテントに残した水で歯磨きをする。
嫁は残り物のインスタントや材料使って朝食つくり、上機嫌らしく鼻歌も聞こえてくるが残念ながら俺には分からない
嫁「俺さんご飯できましたよ~」
俺「いま行きます」 雪洞に入ると嫁ニコニコしてる、朝からテンション高いなぁと思いつつ嫁の作った朝食を見る
インスタントのパスタにレトルトのジャコ飯、インスタントのスープとドライフルーツ盛り合わせ
そして嫁が家で作って持参していたパウンドケーキの残り
和洋折衷、どれが主食でどれがおかずなのか悩む高カロリー炭水化物メニューが並んでいた。
後に判明するが嫁ががっつり飯食う派の人だった。
嫁「俺さんどうぞ!」
俺「いっ・・いただきます」 やはりお残しは許しませんでぇ~だよな。
食べ慣れてるインスタント食品も二人で食べると美味しいですね~と言いながら嫁の食欲は止まらない
俺よりもペース早く消化していく。。
最後のデザートのフルーツドライ盛り合わせは帰りの非常食にと言い訳して保存することにした。
この時点で風はあるものの天候は崩れていないので順調にいけば昼頃には駐車場につくはずと嫁に伝えた
嫁「シカ撮影は無理ですかね?」
俺「う~ん、天気が落ち着いてれば出来るかもしれないけど、天候崩れたら帰るときヤバイから」
嫁「そうですよね。。残念だけど仕方ないですね」
俺「まぁ、次の機会に取っておけばいいよ」特に意味もなく言っただけだった
430 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/11/04(金) 06:14:52.39
続きます。
俺「まぁ、次の機会に取っておけばいいよ」特に意味もなく言っただけだった
この言葉に嫁が食いつく
嫁「次っていつくらいですか?また俺さんも一緒に撮影付き合ってくれるんですか?」
嫁「次一緒なら連絡先交換したほうが良くないですか?日程とか時間とか相談必要じゃないですか?」
嫁、怒涛の押し切りで攻撃してくる。
俺「えっと、嫁さん撮影のときは俺いたほうがいいですか?」
嫁「はい、もちろんです」
俺「場所はここがいいですか?」
嫁「ここ私にとっては凄く大事な場所なのでここがいいです」
俺「え~っと来年とか?」
嫁「待てません!」 確信した、嫁には親父の遺伝子が受け継がれていると
嫁「駄目ですか?また撮影できる期間でここで撮影できないですか?」
俺「・・・・・・・無言」
正直、嫁と撮影するのは楽しいけど偶然あって同じ場所で泊まり込み撮影するのと約束して泊まり込み撮影は意味合いが違うような気がしないでもない。形を替えたお泊り旅行みたいじゃないか・・・それをする関係なのだろうか?
それが当たり前の関係になると言う事は俺にとっては重要なことで・・・悩む、すぐには回答できない
俺「ごめん、すぐには答えられないからちょっと時間ください、帰るまでの間で回答するから」
嫁「・・・そうですよね、ごめんさない。つい俺さんに甘えてしまって。回答はいつでもいいですよ」
ちょっと変な間が生まれてしまった。その後は朝食片付けてテントや機材を片付けパッキングして帰り支度を互いにはじめた。
442 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/11/04(金) 15:00:55.66
つづきです。
パッキング終わって駐車場に向かって歩きだす。二人共微妙な空気で朝ほど会話も弾まない
駐車場に着くまでに次の撮影とかメアド交換とかどうするか答え出さないと嫁に失礼だよな。
つくづく自分は女性に関してはヘタれだと思う。嫁が好意もってるのか?純粋にカメラ好きで俺といるのか?
その辺の境界線がわからないし踏み込む度胸もない。
でも嫁といる時間が居心地よくなってるのも事実なんだよ。そんな事考えながら駐車場まで歩く
嫁「撮影いいですよ、また今度でいいですから」
俺「まだ考えてます。」 嫁「何を?」 俺「撮影のこと」 嫁「それだけ?」
俺「・・・・・・・無言」 嫁「いい天気になったね」 俺「うん・・・」
嫁「月は見えないけど空はキレイですね~」 俺「なんのこっちゃ?(心の声)」
会話してもしなくても嫁といる時間は心地よい、嫁もそうなら嬉しいな。素直にそう思う。
口下手というのはイザという時、どう伝えればいいのか分からないことがおおい。
駐車場についた。ヘタれなりに嫁に伝えるか。それで駄目なら仕方ないな。腹くくった。
451 :名無しさん@お腹いっぱい。:2016/11/04(金) 20:18:13.21
つづきます。
駐車場についてあとは互いに帰宅するだけ。嫁も何となく手持ち無沙汰な感じ
縁があって再会できたのだから次は自分が縁をつなげる番と腹くくる。
俺「ちょっと待ってくれますか?」
嫁「はい?」
車の中に置いてる仕事服から名刺取り出し裏に自分の携帯番号とメアド書き込む
俺「あの、これオレ個人の連絡先です。次の撮影OKならいつでも連絡ください。返信は必ずするので」
嫁「いいんですか・・・私邪魔じゃないですか?撮影とか」
俺「こちらこそ嫁さん迷惑でなければ連絡ください」 嫁名刺受け取ってくれた
嫁「じゃあ、私の連絡先も教えますね。ちょっと待って下さい。」 嫁も車に戻っていく
prpprpr・・・携帯が鳴った。
俺「もしもし?俺ですけど」
嫁「これが私の連絡先ですよ~えへへ」 嫁、車から電話してきた。
俺「はい」
嫁「宜しくお願いします」 俺「こちらこそ宜しくお願いします」
ヘタレには電話番号交換が精一杯だった。。。
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